飯盛山
(1643m)

2005.05.14
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野辺山駅
早朝、家を出発して、野辺山駅に着いたのが午前8:30頃。JRでは1番標高が高い場所に有る駅で1345.67m有るらしい。白くて瀟洒な建物が爽やかな高原の光の中に建っていた。、お洒落!

小海線
駅員さんの目を盗んでちょっとホームに入って見た。登山客や、観光客が乗り込んだ3両連結の電車はのんびりと走り去った。なんだか異国に来たみたいだ。

駅前の標識に沿って飯盛山を目指す。
しし岩
見渡す限りの、高原野菜の畑の中を走る気持ちの良い道が過ぎると車道は大きく曲がりくねってドンドン高度を上げて行く。峠近くになって「しし岩」の標識が有ったのでフト上を見ると、まさに読んで字の如く、ライオンなのか、イノシシなのか、どちらに見えます?青空に向かって今にも吠え出しそうな勢いの岩が有りました。
拡大画像
平沢峠
しし岩を過ぎるとすぐに広い駐車場に着きました。平沢峠の駐車場は現在整備工事中。正面には雲を被った八ヶ岳が大きく朝日に輝いています。惜しいな〜!頂上では見れるかしら?
飯盛山登山口
9:00
駐車場から道路を渡ッた所に飯盛山への登山口が有る。

久し振りの登山靴の感触を確認しながら歩き始めると、若草の緑が眩しく、木々の間から差しこむ朝日が、この所の疲れた神経に染み渡り、ゆっくりと揉み解してくれる様だ。山は良いな〜!
歩を進め、大きなパラボラアンテナを左に見て又、更に登ると、少しずつ汗が滲んでくる。山麓に広がる高原野菜の畑を眼下に眺めて眩しい光りに目を細める。立ち止まると5月の風が心地よい。

登山道から右に分かれ道があって「宮詞の滝」への標識が有った。滝の名前に惹かれて滝まで行きたかったけど、生憎地図がなくて、ドノくらいの距離か分からなかったので断念して頂上に向かった。登山道には桜草や、薄紫のスミレ、がなんとも可憐な花を付けている。山に咲く花は、小さな名もない花が、どんな高価な花よりも美しいと思う瞬間だ。
と・・・・一瞬強い風に思わず帽子に手をやった時、尾根道に出た。うわーーーっ!急に開けた眼前にはご飯を盛ったように円錐形の飯盛山が見え、頂上に立っている人が見え、低木と草地が頂上まで続いているその中に、白い部分がアチラコチラに見えるのは山桜でしょうか!尾根道は風が強くてヤッケを着込まないと寒い。始めて、下ってきた登山者に会った。「おはよううございま〜す」知らない者同士、この一言が一期一会の極みと思って、いつも心から挨拶を返す!
頂上への急な登りになる手前に清里方面からの登山道と合流地点がありました。見ると、展望の良い気持ちヨサゲな道が続いている。下りはこの道を行こうと決めた。
尾根道から眺めるとアチコチに白い花が見えましたが、やっぱり山桜だったんだ!キレイだ〜!
飯盛山山頂
10:00
飯盛山頂上には、12〜3人の登山者が其々に持って来た食料を広げて食べていて、低山らしいのんびりしたムードが漂っています。山頂のほぼ中心に背の高い木柱が建っていて、これが遠くから見ると、丁度ご飯に箸を突き立てたように見えました。山頂の字は消えてしまったのか、最初から無かったのか何にも書いてなかった・・・・おやつに御菓子をいっぱい持ってきたからサア何から食べようかな!
頂上にはタンポポやスミレが岩にへばりつく様に咲いています。
期待した山頂は、雲に覆われて、せっかくの360度の展望がいまいち見えない。待っていれば雲が晴れるとは思うのだけれど!天気が良ければ、八ヶ岳は勿論の事、金峰山や北岳も見える絶景ポイントらしいのだが・・・・・う〜ん!残念!
中々雲が晴れてくれないので、下山する事にした。清里方面への下山道を選んで下り始めると、下山道には、赤いボケの花が群生している。すると可愛い団体さんの登山客とすれ違った。先頭から遅れるにしたがって小さな子供になっていくので。学年合同の登山なのでしょう。すれ違いざま昂揚した顔に荒い息をはずませながら、決まって、「頂上はまだですか?」と聞く。「後少しだから頑張れ!あの、ご飯を盛ったような山がそうだよ!」と振りかえって指を指すと喜ぶ者や、まだあんなに遠いと、ガッカリする者がいて微笑ましい。
行きにも有った「宮詞の滝」の標識が又有った。その標識の指差す方に歩いて行くと、暖かい陽だまりを思わすのどかな空間がそこにあって、まだ上手に鳴けないうぐいすの囀りが聞こえ、道は草の絨毯をを敷き詰めたようでいて、車が通れるくらいの巾があり、別の世界に迷い込んだような気持ちがした。

左の写真はこれも花の一種でしょうか?拡大画像
スミレ可憐な水色の花面白い花
もっと面白い花?小梨の大木小梨の花
イカリソウ


これらの花々を眺めながら進んでも「宮詞の滝」の姿が見えない。標識に偽り?とうとう車道に出てしまった。車道を清里方面に下りずに、車を置いている平沢峠まで歩くことにした。気が付けば空はキレイに晴れ上がり、雲の間から残雪を被った八ヶ岳連峰が見え隠れしている。やっぱり頂上でもっと待っていれば良かった!
急に晴れてきたので車道を歩くのは暑くて辛かった。平沢峠まで随分時間が掛かったような気がしたけど実際には30分位だったのだろう。車道脇にこんな石碑が建っていた。胴塚も有って石碑に刻まれた説明を読むとこの場所に首の無い胴が埋められているらしい。ふーーーん!こんな山奥に埋められたとは、不憫な事よのう!と時代劇の台詞が浮かんだ。
石碑の説明
石碑を過ぎると間もなく駐車場にたどり着いた。車道歩きはしんどいよ〜!
飯盛山の名前が示すように、美しい円錐形の山の頂上に箸を突き刺したような形は遠くからでもすぐに見分けが付き、のどかな楽しい山歩きを約束してくれます。初冬に登るのも良いだろうな〜!